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Sword of A's Act.13 vol.2




12月20日 PM 3:43 管理外世界 某所



 その人物は、眼前に唐突に現れた。

 黒い装束……といえば聞こえは良いが、それは現代的なカジュアルな格好そのままで、戦いに来たと言うよりも何処かに散歩に来たと言う方が聞こえが良いかもしれない。

 腕も顔も、ほぼ全てを覆い、この砂漠の世界から比べると暑くは無いのだろうかといっても良いほどの肌の露出を避け、辛うじて見える顔の下半分は褐色で、それはまるで打ち据えられた鋼を思わせる。

 彼が何故現れたのかだとか、何をやっているのかだとか、薄れる意識の中フェイトは考える。

 だが、それよりも何よりも、彼女が一番に感じた感情。


 何故。

 何故。

 何故、彼の姿を一目見ただけで、こんなにも胸が詰まるのか。

 何故、自分と同じような悲しみを、その姿に感じるのか。


 まるで、夢現のようなはっきりしない意識がやがて完全に落ちるまで、フェイトは自分に向かって来たその姿を、ずっと見詰めていた。





「……賊がいた」

 唐突に現れたシグナムの『主』の第一声がそれだった。

 まるで感情の篭らない様な、ぶっきら棒な回答。それに暫し面食らうが……やがて気を取り直してシグナムも続ける。

「コイツのことですか?」

 士郎と共に対峙するな白仮面をデバイスの切っ先で僅かに指し示しながら、問う。

 とは言ってもそれだけだ。下手に動こうものならば、いつの間にか抱えられたフェイトと、片腕で引きずり出したリンカーコアをどうする事か……想像に難くは無い。

 シグナムにとっては尋常な勝負を中断させた憎い相手だが、それで短絡的に行動するほどに愚かでもない。

 それに……狙いは分かる。どんな目的があるにしても、今までの行動を総合するならば、恐らく……。

 急に現れた白仮面の方は、士郎の方を余り気にすることも無く、士郎以上の無愛想さで答える。

「さあ、奪え」

 ぐっと、突き出した腕に、フェイトの悲鳴が重なる。思わず動き出そうとした士郎とシグナムを余裕からだろうか、わざと見せ付けるかのような位置を選び、巧妙に距離を離していた。

 やはり、だ。また白仮面の方は自身に魔力蒐集を促すかのように提示してきた。

 何を考えているのか。

 少なくとも友好の類ではない。自分達がやってきた行いからすれば、それを何処かから嗅ぎ付けてそれを利用しようと企んでいるのか。

 ……本当にそれだけなのだろうか?

「迷う必要は無い。シグナム」

 シグナムの躊躇いを見透かしたのだろう、絶妙な均衡で保っている力関係を崩すことも無く淡々と言う士郎。だが、フェイトと言う人質がいるためか、その力は今一入っていないように感じる。

「コイツは危険だ。甘言を鵜呑みにすれば、確実に喉元を食い破られるぞ」

 暗に、シグナムに蒐集を中止させるように頼む言い方。だが、それは余りにもリスクの伴う提案だ。

「……確かにこの男は信用するに値はしませんが……それでも、やっている事はこちらの利に適います」

「獅子身中の虫、で済むとは思えないぞ。蒐集事態は順調なんだ。慌てる必要も無い」

「だからこそでは? 目的がある以上、瑣末事はこの際切り捨てるのも必要です」

「…………」

 言いつつも、正直、彼らの意図から外れかけている状況に舌打ちしたい気分だった。まあ、彼女自身も士郎の計画をぶち壊しそうな行動はしたが……真剣だったとはいえ、出来るならば儲け物、程度ではあったのだ。

 元々、士郎もこの様な場面で参戦することは無く、悪の親玉のようにほんの少しだけの、言わば顔見せ程度のはずだった。

 まさか、白仮面が勝負の最中に割り込むとは思わなかったが……騎士としては有るまじき侮蔑的行為は、状況から言って何かを言える状態ではない事は明白だ。

 人質という言い方そのものがおかしいのかもしれないが、それでも目の前の少女を傷つけられて良い顔はしないだろう。この点は士郎の方が深刻かもしれない。

 それが分かっているのだろう、男の方はそれ程警戒感は無い……いや、仮面の下の本心は曝け出さない主義なのだろうが、それを差し引いてもいっそ不気味なほどに落ち着いている。それが堪らなく憎らしかった。

「主……どうか、決断を」

 駄目押しの一言。これで折れてくれよとばかりに懇願を込めた願いに、士郎は暫し熟考。

 それが5秒、10秒と経ったところで、すっと、その双剣を引いた。

 内心では安心するシグナムは、しかし次の言葉に、いっそ臍を噛みたいくらいに動揺する。

『……どうしても、か?』

 頭の中にのみ響く念話。表情は見えない。その声音もはっきりとしている。だが、フード越しの視線にもかかわらずその視線を浴びせられたシグナムは、その顔から例えようも無い感情を掴み取った。

 まるで雨に濡れ帰り道を見失った迷い子のように、泣きそうな表情を隠しているかのような雰囲気。空気自体は凛としているのに、全くそぐわないそれは、シグナムのように、僅かな日々とはいえ、ともに過ごしていたからこそに感じられたのだろうか。

 若しくは、彼女と彼がある種、シンパシーを感じているためか。

 馬鹿馬鹿しい思いつきだが、それを表に出さない様に淡々とした表情を崩さず、シグナムも返答する。

『はい』

 それが、彼に対しどれだけ残酷な選択かを……いや、彼が覚悟したからこそ、それを促す形でさせたのだ。

 罪悪感が無いわけではない。だが、それは彼女たちの目的を鑑みてみれば……言葉は悪いが、これも一つの経過事項に過ぎないのだ。

 こんなところで立ち止まることが、どれ程の損益となるか分からない。秒読みはもう始まっている。いつ闇の書が本格的に覚醒し、はやての身に危害が及ぶとも知れないのだ。

 しばし交差する視線……やがてゆっくりと士郎が頷いた。

「分かった。その嘆願を聞こう……ただし、もしもこいつが一歩でも妙な真似をするならば、それ相応の覚悟はしてもらおうと思うが?」

「構いません。元々この男は私とテスタロッサの戦いを今日も含め二度も妨害してます。その権利はあるかと」

 ゆっくりと離れる士郎と白仮面に警戒しつつ、改めて突き出されたリンカーコアを油断無く受け取り、闇の書を転移させ蒐集を開始する。

 ちらりと士郎のほうを確認するが、白仮面の方に向き直った士郎の顔はこちらからは伺い知れない。それだけを見るのならば、先ほどの光景は全て幻にも見えてしまうのだが……。

 いつもの様な闇の書の蒐集。しかし、今までで一番緊張するその瞬間を感じつつも、表面上は皆が冷静に、闇の書が自らのページを捲る音のみが反響するその場……そうして、蒐集中のリンカーコアが幾分か小さくなった時、その変化は起こった。

「ん?」

 ガチリ、という異音と共に、蒐集中であったページが蒐集の途中で止まってしまう。

 と同時、それまで何の変哲も無かったはずの闇の書が音を立てて閉じてしまった。まるでシグナムからの蒐集を拒否するかのように。

「な――――」

「どうした?」

 不審そうなシグナムの声に、士郎が白仮面の方へ意識を向けつつ口を開く。だがシグナムはそれに答えられないほどに動揺していた。

(どういうことだ? まだ魔力は残っているはず……まさか――――)

 慌てて、闇の書を確認するが……蒐集の完了にはまだ空白のページがいくつか残っている。そもそも、フェイトの魔力量を考慮しても、これで蒐集完了というわけにはいかないはずなので、途中で止まることがおかしい。

 理解できない。まるで闇の書が「自分の意思で蒐集を拒否した」かのような行動に、自然と眉が寄る。

 と、そんな一瞬の間隙は空気を裂くような音で遮られた。

「シグナム!」

「!」

 咄嗟にフェイトを抱え後ろへバックステップするシグナムを守るかのように前へ進み出る士郎。

 丁度その双剣にぶつかるかの勢いで、白仮面が拳を振り抜いていた。

 交差する拳と刃、ほぼ同時に二つの影が飛び退る。

 油断無く双剣を構える士郎に対し、敵の白仮面が構えを取っている。明らかに敵対の意思を持つととられる行為。

「何の真似だ?」

「それは、こちらが聞きたいのだがな」

 短く、呟くような白仮面の言葉の意味を、士郎は聞いていないかのように加速する。

「同調、開始(トレース・オン)――――」

 最近良く聞くフレーズと共に、急激に上がる士郎の身体速度、それに呼応するかのような白仮面の速度。

 まるで流星の如く、砂場という悪路をものともせずにぶつかり合う二人に、一瞬、思考を停止させ、しかしその後、無数の剣と拳がぶつかり合う音をバックに、彼らの次の行動を推考する。

 見た目互角に見える戦闘は、しかし、やや士郎が押されている。騎士として「主」に加勢したい気持ちはあるが、それを行うには、少々間合いが近すぎる。

 超近接戦。飛び道具への切り替えのタイムラグが僅かとはいえあり、さらに彼自身の「魔術」では捕縛系の魔法を打ち消すことが出来ない現状を考えれば、その選択はある意味では正しい。

「ん……うう」

「気が付いたか?」

 くぐもった声が胸元からした事に気付き、意識を前方の戦いに写したまま、視線を下に向ける。

 薄っすらと目を明けていたフェイトはしかし視点が定まらないのか、五秒ほどぼんやりとした表情を見せていたのだが……やがて、何かに気づいたかのように、徐に起き上がろうと体に力を込始めた。

 だが、それはまるで病人のように覇気が無く、弱々しい挙動だ。

「無理をするな。あれだけの戦いの後に魔力蒐集だ。それに気力だけで立っても、私は倒せないぞ」

「っ!」

「敵方に捕らえられた現状は確かに焦りもするだろうが……それ以上無理をすればどうなるかはこちらも判らんぞ」

「…………」

 脅しではなく事実を淡々と言い聞かせる。

 が、それをどう感じ取ったのか、微かに震える体には些かの躊躇も無く、シグナムの手を弱々しく押し退けて再度立ち上がろうとする。

(強情さもそっくりなようだな……)

 心の中だけでため息を付きつつ、そっと地面に寝かせるようにフェイトの体を置く、と同時、それまで強烈な存在感としてあった魔力反応が唐突に消失するのを感じて視線を上げる。

 どうやら目的を達していたと見られる白仮面が、士郎にちょっかいを掛けた後に撤退したらしい。まあ、また隠れているのかもしれないが、余計な戦闘が避けられたと同時に「主」を守られたので、その点は良しとしようと考える。

「無事ですか? 主」

「ああ。まあ主としては軽率な行動だったかもしれないが」

「……いえ」

 フード下の表情が分からないのでなんとも言えないが、恐らく苦笑したのだろう。微かな笑いの雰囲気のような物を感じる

『蒐集は中途半端になりましたが、一応完了しました。ここからはもう離脱するのが吉かと』

『ああ……というか念話まで畏まる必要は無いと思うぞ』

『万が一です。シャマルは?』

『探査妨害用の結界から今もこちらを監視中。こちらの合図で二人纏めて転送してくれるらしい』

『了解』

 そこまで確認した後に、もう脅威は無いと判断し、士郎が声を掛ける。

「……行くぞ」

 士郎の言葉に返事を返そうとしたシグナムは、しかし途中でその言葉を呑まざるを得なかった。

 

「待って……下さい」

 

 そう言って士郎を呼び止める影がある。

 フェイトはその体がボロボロなのにも構わず、一歩、一歩と危なげな足取りで前進してくる。

「お前、まだ……」

 こんな体になりつつもそこまでの精神力には流石にやり過ぎた感じを禁じ得ず、思わず前に進み出るシグナムを、制するかのように眼前へ立つ影があった。

「主……」

「…………」

 フードの奥で見えない視線で何を見据えているのか、横手に出された腕でシグナムを後ろへとやりつつ、ただ静かにフェイトの動きを見つめている。

 ふらつく影が数歩を歩いたことで再び倒れ込みそうになり、手に持ったデバイス、バルディッシュを杖代わりにしたところで、フェイトは言葉を吐いた。

「貴方たちは、何の為に闇の書の魔力を蒐集しているんですか?」

 息も絶え絶え、視点も定まらないのか泳いでいるにもかかわらず、膨大な力を持つ強敵を前にしたかのようなプレッシャー。つくづく末恐ろしい存在だと思わずにはいられない。

「あなたが主のようですが、なぜこのような真似をしてまで魔力を集めるんですか? あれが危険なものだと知っているのでしょう?」

「…………」

「闇の書のバグ……覚醒した闇の書が暴走したら、星一つ……いえ、文字通り世界一つが犠牲になる。そんなことまでして、何故……」

 一気に喋って咽(むせ)たのか、直後にげほげほと咳き込むフェイト。

 何の為、そんな事は決まっている。だが、士郎に今それを問うのは酷な事だ。目的への利害と若干の罪悪感からそう思い、士郎を促そうとしたシグナムは、しかし、

「何故、か……」

 そう言い始めた士郎の言葉に耳を傾けてしまった。

 本来ならば止めなくてはいけない。士郎が下手なことを言ったら自分達だけではない、本当の主にも危害が加わる可能性がある。

 それでも止められなかったのは、一重にシグナム自身も士郎の言葉が聞きたかったからに過ぎないのだろう。

 彼の本心。闇の書に惹かれたわけではない、その力もいらない、何の見返りも求めず、報酬は自分たちの無事さえ確定できれば良い……そこに士郎の影は必要ないという意思。

「それを言う必要は無い……と言いたい所だけどな。一つだけ言うならば明確な目的がある為だ。そしてそれは闇の書の完成をもってでしか成し得ない」

「!」

 その言葉に、シグナムが敏感に反応するが、シグナムが何かを言う前にフェイトが反応する。

「目的……世界一つを天秤に掛けてまで、やりたいことがあると言うんですか?」

「……ああ」

「ならば尚更、管理局に助力を請うか、せめて詳細を話すべきです。そうすればこちらから協力だって――――」

「無理だ」

 フェイトの熱弁を切って捨てる士郎。そこに何を感じたのか、フェイトは普段からはかけ離れた熱い口調で再度問う。

「なんで――――!」

「それが出来れば最初からやっている。恐らく君には……いや『君を含め多くの人間には理解できない』」

「そうやって決め付けて、自分達だけが理解すれば良いと言うんですか?」

「そうではないさ。まあ、管理局に限らず、組織に所属している限り出来ない事が在るというだけだ」

「そんな……」

 言葉が届かない。そんなもどかしさを感じたのだろうか。絶句したフェイトにこれ以上の議論は無駄だという態度で、士郎が背を向ける。

「済まないな。こちらも手段を選んでる暇が無いんだ……」

「!」

 それだけを言葉として発した後に、徐に右手を上げる。それが何らかの合図だったのか、士郎とシグナムの足元に魔方陣が出現する。

 何も言わずとも分かる。大型の転移魔法である。

「最後になるが、俺達を追うというならやめておけ。最早闇の書の完成は目前だ。もしまた、お前達が現れるならば――――容赦はしない」

「待って!」

 そう言って駆け寄ろうとするフェイトに向けて、しかし今度は何も言わずに、その体が光に包まれ……。

 そうして、砂漠の管理外世界から、士郎達の姿は掻き消えた。

 まるで霞ででもあったかのように、その場に残るのは戦場であった場所の熱い空気と、気候による肺を焼くかのような重い空気のみだった。

 

 

「お前、あの時の言葉……」

 無事に交戦した世界を抜け、とある管理外世界の一つに降り立つ。

 合流すべきシャマル、ザフィーラ、ヴィータを待つ傍ら、堅苦しい仮の主としての言葉を捨て、いつものような口調に戻ったシグナムが、合流までの時間潰しの為か、士郎に問いかけていた。

 あの時の士郎の言葉。かつてシグナムが士郎に向けて言ったものとほぼ同様な内容。

 この男に有るまじき遊び心が出たとでも言うのだろうか?

 思えば、協力を請う時もこの男はシグナムのやり方を意趣返しのようにするときがあった。

 ただの負けず嫌い……ならば良いのだが。

 厚いフードの下で何を考えているのか、その顔が見えないのがもどかしい。

「何、ただの気まぐれだよ」

「……茶化すな。その程度のことで貴様が脱出の時間を遅らせることもないだろう。今回は私のときとは違い結界も無いから、管理局にやり取りは筒抜けだぞ」

 シグナムがそう言った瞬間、ふうとため息をつきながら、フード下から士郎が顔を見せる。その顔は浅黒い肌と白い髪であることを除けば、いつもの士郎の苦笑が写っていた。
 
 流石に騙せないか……等と珍しく軽口を叩いていた士郎の口が、突如止まる。

 何事かとシグナムが見た視線の先には、まるで力が抜けたかのように膝をつく士郎の姿があった。動揺を隠せずに、シグナムの顔が歪む。

「な!」

「少々、甘く見たかな……相変わらずえらい馬鹿力だ」

「衛宮、お前……」

 シグナムが視線を向けた場所。そこから一筋の雫が零れ落ちた。

 左わき腹を押さえ込むその姿から、もしや内臓系の痛みかと推測するが、本人は辛そうにしながらも、問題無いと言うように首を振るう。

 が、シグナムの方は取り合わずに、脇腹の手を退けて、傷の方を確認しようと覗き込み、そのまま触診した。その瞬間、再度士郎の顔が歪むのも全く取り合わずに。

 白仮面との戦いをシグナム自身は直接関係したことは無いが、見た目からある程度は予測できる。デバイスの類が皆無であり、士郎に聞いた所、基本的には近接の格闘術しかしてこなかったと言う。

 そこから考えて、差し詰め打撲か内蔵系の出血……痣などが出ていないかを確認し、出来るならばシャマルが来るまでの間応急処置をしようと思ったのだが、それは寸でで、士郎に止められた。

「良い。シャマルさんには劣るが時間さえかければ手当てはできる……効率は悪いけどな」

 そう言う士郎の顔には、しかし僅かながら脂汗が滲み出ていた。流石にそれを見てすぐに納得できるほどシグナムも甘くは無いが……やがて呆れた溜息だけをついて身を引いた。

「……やせ我慢もここまできたら、殊勲賞ものだな。取りあえずはあまり動かず楽にしていろ。足をつけられないためとは言え、シャマルを別世界に転移させたのは失敗だったかもしれん」

「シャマルさんはやれることをやっているさ。まあ、それほど気にするものでもない」

「そもそも、これはお前のためだろうが……」

 言いつつも、どこかでシグナムは士郎が心配ない状態であろう事を理解していた。

 結局、主として祭り上げたこの男自体、一人で戦場を渡ってきたのだ。それなりの治療法を持っていなければ直ぐに命尽き、この場にはいないだろう。

 それでも、彼の行動は危なすぎるものが目立つのが問題だが、協力させてる手前強くは言えない。

「本当に、良かったのか? これで」

 だがそれでも、自分達の為に立つと言ったこの男の事を、少なくともシグナムは見捨てるような真似はしたく無いし、する気もなかった。

 だから、今回の作戦に士郎が提案した事は、いつものシグナムらしからぬ躊躇があったのも確かだ。

 正確に言えば、その計画自体は単純なものだ「比較的管理局に見つかりやすい管理外世界でわざと蒐集行為を行い、自分が主である誤情報を管理局側にリークする」という事だけ。つまり、士郎自身を囮にした単純な撹乱である。

 ただ、準備には相応に時間が必要で、この三日、主に忙しい守護騎士達を除き、シャマルと共に色々と下準備をしていたのは聞いていた。そのせいであまり寝ていないにも拘らず、いつも通りに振舞う士郎のタフさには、流石に驚いたが。

「計画通りだ。危ういところはいくつかあったが、何、全てを役通りに演じる必要もない」

「それでは流石に不十分だと思うがな。現に、あの情報だけでお前を本当に主と思うほど単純だとは思えんし、何よりも今頃になって出てきた意味も――――」

「いや、別に俺が完璧な主である必要もないんだよ。極論すれば『俺という存在がいること』を管理局に匂わせればそれで良い」

「……何?」

 シグナムの顔が僅かに強張る。元々の彼女の考えでは、士郎を囮として演じさせることで管理局の目を士郎に移し、はやてを遠ざける……最悪の場合は、彼自身が全ての罪を被って蒸発するか、士郎だけを切り捨て、どこか別の世界へと逃げることすらも視野に入れるように指示を出されていたのだ。

 付け焼き刃な作戦だとは思い、ヴォルケンリッター達も良い気はしなかったが為に、前日のような諍いをする羽目にもなったのだが、そこは士郎の強い希望と、自信がある素振り、そしてシグナム自身も悔しいながらも有効性があると認めざるを得ないが為に、結局は策として採用された。

 その作戦の成功の鍵は、士郎を主として完璧な振る舞いをしてすることだと睨んでいたのだが……結果的には、あまり芳しい成果とは言えなかった。

 自分が仏心を若干ながら出してしまったあの場での、白仮面の突然の襲撃……それによって主が戦う様を見守るしかできなかった自分の姿。

 本来ならば、適当なところで矛を収め、主の存在を匂わせただけで去る予定だったのだが……今になって主が突然出て来た不自然さを隠すために、ただの力に溺れた小物と侮ってもらうための小芝居についても、士郎と自分のそれは淡々としすぎていた気もする。

「俺だってこの短期間で完璧にシグナム達の主人として振舞うことなんて出来ないし、そもそもする気もない。俺の目的は闇の書の主としての発言では無く、闇の書を俺が持っているように臭わせられれば八割方成功なんだよ」

「馬鹿な! あのような芝居では、仮にお前が言うように管理局がお前を捕らえにきたとしても、精々それは管理局の一部だけだ! お前を敵の罠として警戒するかもしれないし、調べられてしまえば、主の事も……」

 この誤情報を管理局側がどう処理するかは分からないが、闇の書につながるヒントとしてのポジションさえ確立できれば良いということだろう。だが、それだけではどう考えても片手落ちだ。

 今言った不審な点を洗えば、管理局ほどの組織ならばすぐに士郎たちの発言の矛盾を見つけるだろう。それは遠からず、自分達の首を絞める結果になるかもしれない。だが、その言葉を士郎はあっさりと受け流した。

「組織が動く理由、考えたことがあるか?」

「――――なに?」

 唐突にまったく別の質問をかけられ、一瞬沈黙するシグナム。だが、即座に切り返す。

「いきなり何を言って――――」

「前に言ったよな、組織は最悪のパターンを考えて行動する事もあるって。まあ大小の違いはあるけど、人員救助、テロ組織からの人質救出を目的とする警察や特殊部隊なんかは、概ねそれを視野に入れて行動するものだ」

「……それが、なんだと――――っ!」

 そこまで考えて、はた、と気づく。

 この男のあの時の言葉。あのまま去るだけで良かったにも関わらず、態々退避する時間を削ってまでフェイトと喋っていたその間……。

 その姿を見やりながら、士郎の方はなんでもないように淡々と続ける。

「その追跡から逃れる方法はいくつかあるけど、一番単純で手間を掛けたくないなら、相手の思考する時間を奪って対応の幅を狭める事だろうな」

「…………」

 そう、「時間」だ。

「そこで、さっきの話に戻るんだが……何を言いたいか、分かるか?」

「お前が、テスタロッサに対して、態々話し掛けたのは……」

「それが、さっき言ってた質問の答えの半分だよ」

 あの時の言葉がまさかそこまでの意味を持っていたとは、露とも思わなかったが……気まぐれなどと嘯いていたが、その実、必要な下準備のための行動だったということか。

 少なくとも、彼女が最初に聞いた士郎の策の中に、そんなものは存在しなかったのは確かだ。

「闇の書が完成間近である事をわざと匂わせて、選択肢の幅を削る……これで後ははやてちゃんの情報さえ漏らさなければ、大半の目を背く事は出来るはずだ」

「待て、確かにそれは理に適っているが……それだけではまだ不十分だ。管理局が罠という可能性を捨てきれないのも考えられる」

「そこは問題ないだろう。あのときの会話ならば」

「……?」

 言われて、訝しげにあのときの士郎とのやり取りを思い返すシグナム。だが、どれをとっても問題ないどころか、問題がありすぎる行動でしかない。

 問題ないとは、何をもってそう言っているのだろうか。

「確かに、主に対するにはシグナムは淡白な反応だった。それどころか、俺とお前で方針の行き違いのようなものですらもあった。普通に考えれば、主として失格だと『誰もが思うだろうな』事実、シグナムもそう思った。だからそれを逆手に取るのさ」

「まさか……」

「そのまさかだ。結論を言ってしまえば俺、衛宮士郎自身が前のマスターから闇の書を奪ったことにすれば良い」

 それは、考えもしなかった逆転の発想。だが、それを持ってすれば士郎とシグナムとのやり取りもあまり怪しまれずに済む。

 何よりも、はやての死亡という誤情報を浸透させることができれば、この策が成立する可能性も高まるのだ。

「お前たちが、前のマスターを慕っていたために、力でもってマスターとしての権利を奪った俺を疎ましく感じる。だが、マスターとしての力を持っているがために手が出せない。俺の方は手早くマスターとして、そして手駒として手なずける為に闇の書の力が必要……こういう筋書きにすれば、上手くすれば大量の管理局員を欺ける」

「……主はやてを助けるために、おまえ自身が犠牲になるということか」

「まあ、俺だってただ犠牲になる気はないけど……とっさに考え付いたのがそんな策だったってだけさ。ただ、これだとフェイトちゃんとの会話がネックになる可能性もある。そこはまた頭を使って『冷静そうな狂人』最悪でも『何を考えているのか分からない』事を印象付けられれば、あるいは……」

 その先は言葉無かったが、シグナム自身もまさか改めて聞くほど想像が付かないわけでもない。

 もしかしたら士郎によって、はやてたち……ヴォルケンリッター達ですら『利用された被害者』として……犯した罪は消えないものの、最悪を避けられる可能性がある。

 この男は、そこまでの考え行動しているという事なのか。自分の身を駒にして、膨大な選択肢の中からより良いものを選び掴むために。

「恐らく、お前たちと会ったとき……俺が結界を破壊しようとして行動した魔術師であることは割れているだろう。だからこそ、怪しまれない程度に管理局の俺の印象を操作する必要がある。こちらもあまり時間が無いからな。今日帰ったら、またみんなを集めて話し合いたいんだが……」

 それだけの頭脳と思考力……伊達に一人で組織相手の戦闘を行ってきたわけではないということだろう。

 敵にしても味方にしても、これだけ不安になる存在も珍しいだろうが。

「シグナム? どうした?」

 目の前、自分がどうなるかを何でもないことのように言ってのける士郎は、訝しげに視線を歪めているだけだ。これだけの策を弄しているのに、その顔には余裕も躊躇も焦りも、何も浮かんではいない。

(化け物か……あまりこういうことは言いたくないが、こういう男のことをそう呼ぶのかもしれないな)

 常人が気づかないそれを、何でもないことのようにやってのける。思えば、士郎はいつもシグナムの考えを上回る行動をしてのけていた。

 それが、士郎の身を削ることになることも厭わず、あらゆる意味で、他人本位に。

 それだけの覚悟を見せられて、燻るようでは自分の騎士道も堕ちたものになってしまう。

 思えば、蒐集行為についても士郎は当初から反対の姿勢を崩さなかった。

 信頼には信頼で応える。それが騎士としての……いや、人としての姿勢。

 元より、士郎の覚悟は聞いている。今更その言葉を曲げるような男でないことも理解していたシグナムにとって、それに答えないわけにはいかなかった。

 会議はすぐに行う。が、それはシャマルが士郎の治療を終えてからのこと。

 そう強調したシグナムに、いつもの様な苦笑を浮かべ従う士郎に、シグナムは胸中の複雑さを押し隠しながら、やがて来るかもしれない士郎を切り捨てなければならない時には、どう答えるべきだろうかと、取り留めの無い考えを浮かべていた。

 

12月20日 PM 10:17 管理局本局

 


「……それでは、闇の書の蒐集は順調と見て良いのだな」

『はい。このままでいけば、遅くても一週間以内に規定の魔力がたまる計算です』

「うむ」

 管理局本局。

 暗く照明を落とした一室において、モニターの画面のみが煌々とその部屋を照らし出している。

 何者もいない闇の空間を切り裂く光に映る己の使い魔の報告に、管理局提督、ギル・グレアムは頷きを返す。

 いくらか問題は出たと聞いていたが、このままでいけば予定よりも若干早く例の処置を施せそうである。まあ、そこからが本番なので気は抜けたものではないが。

『これなら予定通り、闇の書が覚醒次第、デュランダルによる凍結封印処理を実行可能です。が……その……』

「……何か不安があるのか?」

 それまで淀み無く報告を行っていた自らの使い魔、リーゼアリアが言いよどんだのを珍しい事だと若干興味深げに聞き返す。

 聞かれた方は、一瞬、表情を歪め……しかし、その次の瞬間には姿勢を正して答える。

『その、若干の不安要素……イレギュラーの件でお話が』

「例の彼かね?」

『はい。どういった理由からかは不明ですが、どうやら自分を囮にして、管理局が本来のマスターに目を付けない様に行動しているようです。先ほどの戦闘時にも、守護騎士達に自らをマスターと呼ばせていました』

 それから、先ほどの戦闘行動中の会話、行動等、ロッテから実際に聞いた内容を踏まえ、そこから予測できるヴォルケンリッター達の行動を逐一報告するアリアに、暫し考えに耽るかのようにグレアムは沈思する。

 ロッテが彼らの思惑を知るために行動し、またも負傷したと言うのには驚いたのか……それとも妙なツボに嵌ったのか、判別の付かない思考でグレアムが苦笑を浮べる。

『……父様?』

「いや、すまん。こちらの事だ。それでその彼……衛宮士郎だったか。彼が騎士たちに協力する理由は何か分かるかね?」

『それが、決定的といえるものは……ただ、闇の書の蒐集を間接的に手伝ってる様子や先ほどの行動から、守護騎士達と同じような目的には思えますが……』

「会って間もない彼が、それほどの行動をする理由が分からない、と言うわけだな?」

『その通りです』

「ふむ……」

 そこまでを聞いたグレアムがゆっくりと椅子の背に凭(もた)れ掛かるのを見やりながら、じっと聞き取る姿勢を崩さないアリア。やがてひとつ息をした後に、顎に手を沿え、考える仕草で語る。

「……目的は兎も角として、考え方、行動はかなりの策士のようだな。組織との戦い方にも慣れているのだろう。まあ、現状としてお前達が監視しているのならば問題は無かろうが……万が一が起こる可能性も含め、暫くは好きに泳がせておくべきだろうな」

『……危険ではないですか? 彼が来たことで、プランにも影響は出ていますし……何よりも、闇の書と彼との反応は、流石に……』

「もしその時は最悪、彼には舞台から退場してもらう必要もあるかもしれないな」

『! 父様……』

 グレアムが言ったきな臭い言葉に、画面上のアリアが驚いた顔をする。

 自分達のシナリオどおりに動かないのであれば、最悪、命まで取る必要があるかもしれない。彼はそう言っているに等しかった。

 まあ、十年以上を掛けてここまでの事をしてきたのだ。悲願成就の為の犠牲を厭う気など、最早彼には無かったといっても良い。

 そう、良心に訴え掛けるタイミングはすでに逸しているのだ。

 それを踏まえつつも、しかし何処か重い空気を払うように、グレアムは再び苦笑を浮べる。

「まあ、それは最悪の場合においてのみだ……今はまだ、現状の様子を見る程度で良い」

『分かりました。では、その通りに』

「うむ」

 それだけを言って、通信を切ろうとするグレアムは、しかし、次の瞬間にアリアの言葉に止められる。

『父様』

「?」

『今度こそ……本当に終わりますよね』

 誰かに向けたようでいて、その実、誰にも向けられていない言葉。

 弱音を吐くアリアを見つつも、無理も無いとは思った。未だに実感は湧かないが、もうすぐなのだ。闇の書をめぐる顛末は。

 多くの犠牲の上に成り立ってきた忌まわしい事件を、この手で幕を引くのは、もうそれほど遠くは無い。

「ああ。その為に私たちはやってきた。だから、安心なさい」

『……はい』

 そうやって、実の娘に笑いかけるように微笑むグレアムに、若干表情を和らげながら、やがてアリアは『おやすみなさい、父様』と言う言葉だけを残し、通信を切った。

 即座に、静寂を取り戻す闇の中、薄暗い中でグレアムはゆっくりとテーブル脇に立てかけられた写真を見やる。

 そこには親子が三人……仲睦まじい様子の、一枚の写真があった。

 しばし、感慨に耽るようにそれを見やりながら、やがてため息をついた所で、ふと、ノックの音がした事にゆっくりと頭を巡らせる。

「誰かね?」

「夜分すみません提督。執務官のクロノ・ハラオウンです」

「どうかしたのか?」

 自分の教え子であり、亡くした人でもあるクライド・ハラオウンの息子であり、グレアムにとっては孫にも等しい存在。

 執務官としてかなり真面目なクロノではあるが、昔のよしみか、普段ならばもっと砕けた発言もするのだが……それが鳴りを潜めているとすると、何か、重要な案件なのだろう。

 それが分かったのか、静かに入るように促したグレアムは、その顔に俄かに驚きの表情を浮べる事になった。


 視線の先、クロノがバリアジャケットの上にデバイスまで装備した完全武装だったことと、

 クロノを筆頭に、流れ込んできた管理局員の為だ。

 やがて、先頭に立ったクロノが、まるで逮捕状を持つ警官のように、手のデバイス「S2U」をグレアムに突きつけながら口を開いた。

 

 

「貴方を逮捕します。グレアム提督」

 

 

Act13 END

 

 

 


 

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ふぃぃ
やっと進みましたね!待ってましたww

今回も面白くてすぐ続きが見たくなってしまいましたよ!
次回を楽しみに待っています。
フェイト 2009/06/25(Thu)00:14:25 編集
無題
た、逮捕のタイミングが早すぎる…………のか?
もう、あんまり覚えてないんだよねぇ……
マイマイ 2009/06/25(Thu)05:04:05 編集
やっぱり面白い!
待ってました!!相変わらず面白いですね!!

この時点で逮捕されるとは・・・何故ばれたのでしょうか?今後の展開が予想できません。
続きが気になります~~。

次回も楽しみにしています。
h 2009/06/25(Thu)18:21:59 編集
無題
ここでグレアムさんが捕まるとな…闇の書をどうやって暴走させるんだ?まさか、マーボー神父歓喜なアレが…
TEN 2009/06/26(Fri)10:34:45 編集
お疲れサマです
おお、更新待ってました!
先の展開が予想できないので、ドキドキしながら読んでました。
JOIN 2009/06/28(Sun)09:53:05 編集
誤字指摘
(1)に続いて、不躾ですが気になった点をいくつか。

>闇の書に引かれたわけではない、その力もいらない、何の見返りも求めず、報酬は自分たちの無事さえ確定できれば良い……

「引かれた」は「惹かれた」の方が分かりやすいと思います。


>そこから考えて、差し詰め打撲か内蔵系の出欠……

「出欠」は「出血」が正しいのではないかと。内蔵が出たり入ったりしたら、大変そうですから(笑)


>あのまま去るだけで良かったにも関わらず、態々退避する時間を作ってまで態々喋っていたその間……。

「時間を作って」は「時間を削って」の方が分かりやすいと思います。
あの場面では、管理局の追跡を振り切るために早急な撤退が望ましかったと思いますので。
あと「態々」を繰り返すのは、少しくどいような感じがします。「喋っていた」の頭にあれば、充分だと思います。


>「~~~そう『誰もがそう思うだろうな』事実、シグナムもそう思った。だからそれを逆手に取るのさ」
誤字という訳ではないのですが、少し気になる点があったので。
「そう」と繰り返していると、どれを指しているのか分かりにくくなる様な気がするので、
「そう『誰もが思う』だろうな」で良いと思います。
あと、「だろうな」の後に句読点を入れると、読みやすくなると思います。


>何よりも、はやての死亡という語情報を浸透させることができれば、この策が成立する可能性も高まるのだ。

「語情報」は「誤情報」が正しいのではないかと思います。


>祈願成就の為の犠牲を厭う気など、最早彼には無かったといっても良い。

「祈願」は文字通り「願い祈る事」なので、この場合は「悲願」の方が合っていると思います。

以上が(2)で気になった点です。
意外すぎる程の早い時期でのグレアム逮捕。
これが今後をどう変えていくのか、楽しみにさせて頂きます。それでは執筆の方、頑張ってください。
黒王 2009/06/28(Sun)13:55:30 編集
Fate×なのは クロスSSを求めて
続きを心より期待しています
taku 2009/12/04(Fri)21:53:51 編集
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